2017年魚座期 星宙予報

この時期、新宿御苑を散歩していると至るところに春の兆しを見つけることができる。スイセンが咲き乱れ、サクラのつぼみは膨らみ、プラタナスの木々は若葉の予感に枝を広げる。
気がつくと足元など少しも見ず、春を感じさせるものばかりを目で追いかけているのがわかる。
長い冬は去るのだ。
誰が冬の残像を追いかける必要があるというのか?
これから新しい季節が到来するというのに。

魚座の季節とはそういうときだ。
生の喜び、未来への期待、夢の高鳴り…そういった美しき世界を探し求め、心を弾ませる。
ものごとの明るい側面に光を当て、見たいものだけを見て、次の新しいサイクル―牡羊座の移行の準備をする。

しかし、ともすると冬へと引き戻される日がある。
やり残したこと、未解決の問題、未来への恐れや不安に襲われ、冬の時代に後戻りしようとしてしまう。
季節がめぐろうとも、見ようとしなかったことに片をつけない限り、本当の意味で前に進むことはできないのだ。

12番目のサイン魚座で、私たちはひとつの大きなサイクルを終えることになる。
新しいサイクルに期待が高まる。
夢もふくらむ。
けれど、手放しで喜べないのだとしたら、その理由はなんだろう。
私の未来を阻むものとは何なのか。

魚座=海王星=12ハウスは、カルマの解消、因果法則という真理、自然法則の理解のサインである。

海王星が魚座回帰したのは2011年。
それぞれの国がそれぞれのやり残したことを片付ける時代へと突入したと考えられる。
原発、尖閣、南京、慰安婦、真珠湾、憲法改正…
日々暴露され続けている不祥事や巨額の負債などのニュースもそう。
あらゆる問題を洗いざらい、痛みや悲しみ、不安を抱きつつ、真実が引き出されていく。

水エレメントは、そういった意味で残酷だ。
「胸騒ぎ」という言葉通り、先に心が騒いでしまうのだから、見て見ぬふりをしたって無駄なのだ。
何が起こっているのか、何をすべきなのか、すでに心でわかっている。
だったら重い腰を上げ、片をつけるしかない。
そうしないと、むしろ恐れや不安の中に埋没してしまうだろう。

けれど、真実は美しいものばかりではない。
だからこそ、どうせ光を当てるなら、未来の希望に、喜びの向かう先に。

この時期は、決して気持ちをよどませないように。
真実に目を向けて、ものごとを処理していく勇気を持つように。
わかっていることは、わかってしまったのだから、この時期に清算する努力をするように。
そうすれば、新しい季節は足取りも軽やかだ。

それでは、星宙を見てみよう。

今回の一番のトピックは、やはり2015年7月ぶり、3月4日から開始する金星の逆行運動だろう。
ここには、ひとつふたつ伏線がある。
2016年12月の日本の冬至図は、2ハウス乙女座の支配星、水星が逆行している。
つまり、私たちはすでに2ハウス=金星の逆行を、何かしら体験していることになる。

国でいえば、日本という国の存在価値の見直し、経済政策の見直し、GDPの見直しなどがこれに当たる。
企業もそうだし、私たち個人にも同じことが言える。
もしかしたら、多くの企業が収支の見直しに追われることになっているだろうし、個人でも「何をしてお金を生み出すか」「どんな能力を生かすか」ということがテーマとしてあがってきているかもしれない。

そこにきての2月17日の金星が最大光度になったというニュース。
夜空にひときわ輝く金星に、私たちに内在している金星がうずうずしないわけがないではないか?

金星のもう一つのテーマとして、外交、パートナーシップという意味がある。
このテーマは、2017年の日本を大きく支配するものではあるが、だからこそ、今ここで金星力を上げ、見直し、磨き上げるというのが大事になってくるというわけだ。

誰と、どう、どんなかたちでパートナーを組むのか。
日米首脳会談でのとりあえず成功といえる成果を上げたあと、日本にはアジア外交という問題が控えている。
そこに向かう前に、再び、日本の力、持っている財産や価値の見直しをするべき時であるということだ。

私たち個人もそう。
好景気とは程遠い、むしろ中間層にとっては厳しさを増すだろうと予測される時代、手放しで春を迎えることはできない。

その中で、明るい希望に目をむけつつ、自分の中の金星力――手持ちの札を磨き、育て、そのうえで対等なパートナーシップを組むことを目指す。

そのためにも、私の理想は何か、どんな生を喜びと感じるのか、私が思う美しき世界とはどんなものか、私の心が希望に踊る、そんなイメージを育てておくといい。

そのビジョンに、気持ちのいい色や音を感じることはできるだろうか。