2023年
12月 2023冬至図リーディング&占星術で「時」を手にする意味を考える
3ヶ月に一度の恒例、四季図読み。12月の冬至図のリーディングは、年末年始を目前に控えた時期でもあり、誰しもが新しい年の動向を気にするときです。
占星術における冬至とは、秋から力を失い冷え込んだ太陽が、冬至を起点に力を取り戻していくときです。停滞していたムードから、未来に向けた期待感と共に「何をやっていけるのか」と、ふたたび動きだす。そのために必要となる前向きな力をどう手にするのか、そこを考えていくのが冬至のもっとも重要なテーマとなります。
2023年の流れを振り返りながら、2024年に向けた動きをどうつくっていけるのか。
冒頭では、「時期を読む――四季図をはじめとしたトランジット図を読む――難しさ」について触れながら、実は、その難しさこそが AI に負けない占星術の、私たちが自信をもって使える技術となる。そんな可能性のお話からスタートした勉強会。陰サインに天体が集中しているときの影響、そして天王星や冥王星、土星がどんなふうに働いているのか。世界や社会の問題をグッと私たちに引き付け、身近な事象と天体を結び付ける時間になりました。
☟当日の様子は、こちらでご覧いただけます☟
11月 自分の対人関係を見直す(2) ~オルタナティブストーリーをつくろう
他者とのチャート分析ではなく、自分のネイタルチャートを見直すことで、これまで長く持ち続けてきた自分語り(ドミナントストーリー)から、新たな自分の物語(オルタナティブストーリー)を作っていこう。
先月に引き続き、参加者の対人関係におけるパターンをヒアリングしながら、チャートやタロットにどんな傾向が現わされているのか検証を行い、繰り返される、その人固有のチャート構造を明らかにしていきました。
今回は、ある対人パターンが生じるときに、「自分の自立が関わっているのかもしれない」と自覚が芽生えたMさんにお越しいただき、これまでの対人パターンを書き換え、これからの人生を考えていきます。
カウンセリングが進んでいくと、ご自分が欲求しているの月や水星が求める知的な世界であり、これからは他者に投影するのではなく、自ら世界を作っていくための気づきを得ていただくことができました。
10月 自分の対人関係を見直す ~オルタナティブストーリーをつくろう
自分自身の対人関係に対する癖や考え方を明らかにするために、他者とのチャート分析ではなく、自分のネイタルチャートを見直すことからスタートした勉強会。
他者を通すと、こんなことまでわかるのか!
一人で反省、内省を繰り返しても決して得られない気づきが、こんな風に導き出されるのか! そんな心理占星術の現場を目にすることができました。
自分が向き合ってこなかった無意識的な部分に目を向けるためには、他者の存在が必要であり、その存在となりうるのが心理占星術である。参加者一同、そんな実感を得られた貴重な回となりました。
9月 2023秋分図読み ~牡牛座の木星・天王星の影響、わたしの金星を手にする3ヶ月
三ヶ月に一度の特別号! 心理占星術家 nicoならではのトランジット(時期読み)をご紹介する回です。
今回は、季節の移ろいと占星術的な観点から、個人と社会の在り方について考える糸口をたくさん引き出しました。
この秋のテーマとなるのは、天秤座の金星=価値を手にすること。それには、逆行している木星や天王星の影響を受けながら、牡牛座的な「自分らしい実感」を獲得することが、この季節の目標=MCまでの道のりとなる、そんなお話をたっぷり3時間お伝えしました。
8月 鑑定の現場を再現! チャート&スプレッドの力を最大限引き出し、現場を組み立てる方法
先月は初の試みでありながら、相談者となるモニターさん、鑑定担当者も参加し、現場検証さながらにカウンセリングを再現。鑑定担当者からは、切実な悩みや鋭い問題意識があがりました。好評にお応えするかたちで第二弾の開催です。
今回も、モニター参加された2~3名のゲスト、鑑定担当者にも参加していただき、鑑定の現場を振り返りました。
心理占星術の現場で使われる道具、ホラリーチャート、コンサルテーションチャート、ネイタルチャートの3つに加え、タロットカードを加え、それぞれの道具の特徴を踏まえながら最大の効果を引き出す方法とは?
相談者の問いを、ただ傾聴するだけではなく、またやみくもに深堀りするのでもなく、手にしている自らの道具を信頼し、カウンセリングの現場を肌で感じる貴重な機会となりました。
7月 📺鑑定の現場を再現! チャート&スプレッドの力を最大限引き出し、現場を組み立てる方法
セッション実施中の方、必見の回です!
なぜ、どうして、その象徴を見過ごし、聞き逃してしまうのか。
今回は、モニター参加された2名のゲスト、またモニター鑑定にチャレンジしてくれた生徒さんに参加していただき、鑑定の現場を再現し、検証していきました。
見逃してしまった点、上手く伝えることのできなかった点、また過剰に受け取り、押し過ぎてしまった点など、相互のやり取りの中で働く力学をどう調整していけばよいか。
タロットのスプレッドを展開しつつ、モニターさんから申し込みが入ったタイムスタンプによるホラリーチャート、鑑定時のコンサルテーションチャート、そしてネイタルチャート(出生ホロスコープ)を丁寧に分析し、個人の成長のプロセス、構造の理解を深め、 道具(スプレッド&チャート)の使い方、道具の力を最大限に引き出し、よりよい現場を構築していく方法をご説明。
普段何気なく使っている数々のホロスコープ(チャート)とタロットカードを同時に展開し、そこから得られる情報と繰り返されるシンクロニシティ(チャートの持ち主が持つ構造)について復習し、最大の効果を生み出す練習となりました。
タロットを学んでいなくても、シンクロニシティやモダリティ、エレメントといった構造、それらの「 術」のユニークな魅力に改めて触れることもできるはずです。
6月 2023年夏至図読み~教育の現場における心理占星術、ホロスコープに頼らず実践するには
3ヶ月に一度の特別版! 二部構成で予定時間を超えた開催になりました。
一部の夏至図読みの様子は、こちらのレポートでご確認いただけます☟
第二部は、先月に引き続いてチャートが使えない相談現場で心理占星術の技術は、何がどう有効なのか、限界はどこなのか、検証していきました。
<ケース検証>
◆ 過活動気味。感情表出が大きく、本人が無理して頑張ってしまうケース
周囲の困り感としては、 アドバイスしても猪突猛進で馬耳東風。
友人関係がうまく築けず学校では保健室などに飛び込んで定期的 に大泣きして崩れるを繰り返している様子。
◆ 子が母支配的で衝動的に「キレ」やすく困っているケース
人前では多弁で、自分をよく見せようとしすぎてストレスが溜まっ たりする様子。
対人不安がもともとあり、不登校に。最近では一切外出しなくなってしまい、ずっとゲームをしている。家族だけでは限界。
そもそも、こうしたケースに答えられるのか、答えられないのか、答える必要はないのか。年齢を問わず言語化を苦手としているクライアントに対する声掛け、言葉の選び方、周囲や環境への働きかけなど、考慮すべきことが多い中でアドバイスの取捨選択はどうすべきか。
具体的な生きた事例だからこそ得られる視点を掘り下げていきました。
5月 教育の現場と心理占星術の実践~ホロスコープに頼らず占星術の構造でwell-being の提案を考える
5月は、スクールカウンセラーのNさんと共に、チャートに頼れない現場でどのように心理占星術を利用していけるか。そんな意欲的なテーマにチャレンジ。
学校、医療、その他の公的な現場では、大っぴらにネイタルチャートやコンサルテーションチャートを作成したり使用したりするのはかなり難しいのが現実です。
しかし、「チャートを読まなければ鑑定ができない」というわけでは決してありません。そうした状況下でも、心理占星術の知識と構造を利用すれば、ある程度のコンサルテーションやセラピー、セッションが成立しうるのです。
むしろチャートに頼りすぎるから、固定した読み方しかできなくなると言えるかもしれません。
こうしたnicoの提言を元に、ホロスコープなしに、占星術の構造を使った個人のwell-being の提案を考えました。
Nさんが教育現場で目に、耳にしている子供たち、親や先生たちの悩みに心理占星術がどう向き合えるのか。貴重なケースステディを検証しました。
「心理占星術を公的な場で使っていくために」と言われたNさんの最後の言葉は、将来相談支援業務や施設の職員の皆さんへメンタルケアのために心理占星術の知識を堂々と使っていきたい私にとってとても励みになり、同時にもっとしっかりしなければと思いました。
見逃し動画では全編(160分)を有料配信中です。
チャートを使わないカウンセリングとは
時代や社会の痛みは個人の痛みである
なぜ天体のサイクルが鑑定の現場で有効なのか
個人情報が扱えない現場ならではの方法を考える
コンサルテーションチャートとトランジットの活用
個人の成長プロセスをどう組み立てるか
子どもの成長と土星の関係
防衛としての火星––モダリティによる対処の違い
<ケース検証>
①不登校で完全に自室に引きこもりのケース
子が不登校になって部屋から出てこない。家族も何をしているかも よくわからなくて、関わり方を教えて欲しい。家族や先生が会いにいっても、基本は出てこず顔が一瞬見える程度。
②集団の中で自己主張が激しく周りから浮いてしまっているケース
周辺の困り感としては、今後、周りの年齢が上がってくると関係性の中で浮いてしまうのではないか。自己肯定感のベースが低い。他の子に対して自慢したり弱い立場の 人には強く当たる場面も。
4月:📺今こそ、心理占星術とは何かを考える~占いと占星術の違い、問題解決の力を奪わない支援とは
SNSや動画配信による浸透はもちろん、コロナ禍を境に大きく変化した生き方・働き方の影響のせいでしょうか。ここ数年で「心理占星術」というキーワードを、これまで以上に目や耳にすることが多くなりました。
また、nicoの心理占星術講座には、コーチングやカウンセラー、介護や保育、養護や医療など、社会的支援の現場職に携わる方が参加されていますが、それぞれの立場から
「心理占星術でアタリをつけてから相談に臨んでいます」
「対話の糸口のヒントになります」
「アドバイスが喜ばれました」
など、心理占星術の効用が続々と寄せられています。
そこで、今回は皆さんと共に、あらためて「占いと占星術の違い」を考え、心理占星術のあり方について深堀りしてみました。nico からは、カウンセリング現場での心がけ、心理を扱うことの難しさと可能性についてお伝えし、参加者それぞれの立場からの意見交換など、3時間をかけてたっぷり行いました。
当日の様子をダイジェスト動画(約10分)でご覧いただけます。
高校生や大人の方などは、ズバリ「こう言う成長のテーマや課題が今来ているんじゃないですか?」と、言語化してお伝えするだけでも、自分自身で「意識化」され、行動が変わって成長のプロセスをスムーズに歩み始められることが多いですが、
特に小学校など、本人が幼い場合はなかなかそれができず、どんな言葉かけや働きかけを本人にしたら、スムーズに成長プロセスを歩んでいけるのか、または、環境に対して、どう関わり方のヒントを伝えていけるのかを、日々模索することが多いです。
・そもそも占星術とは?
・問題の外在化
・象徴を固定化しない
・依存関係をつくらない
・ナラティブなストーリーをクライアントに語ってもらう
など、これまでも幾度となく、nico先生から教えてくださっていますが、それぞれ丁寧に取り上げてくださったことで、「なぜそうするのか?」意図と目的、その理由がはっきりとわかったことで、迷いなく、学び実践していく道筋が見えたような気がします。
それ以前に、人や人のしくみを理解する手立てとして、私自身が生きるために学びや考えることが必要なだけかもしれません。そしてそのために有効で使えそうなものを試して行きたいだけなのだと思いました。
見逃し動画では全編(180分)を有料配信中です。
基本概念 - リベラルアーツとしての心理占星術
天空にあるものを観察することで得られる人間理解
生きている人間に届けていく
心理占星術の可能性 - 自律と自由獲得の支援
今を生きる人間がよりよく生きるための支援
個人の生きる力を引き出す心理占星術
パーソナリティを固定化しない
問題の外在化、相談者の問題解決の力を奪わない
心理占星術の現場とは何か-個人の問題解決力を支援
現場は分析の時間ではない
ホロスコープの構造を元にしたフラットな情報提供
実感を積み重ねるためのスモールステップの提示
ウェルビーイングを実現するための視点
今後の課題 「ここにいない人」への支援方法
3月:📺2023春分! 恒例の四季図読み/ネイタルチャートの月を考える(柔軟宮編)
春分スペシャル、二部構成での開催となりました。
第一部では、3ヶ月に一度の恒例となる「春分図リーディング」。
特別レポートとダイジェスト動画(約15分)で公開中です。
第二部は、ここ数ヶ月続いている参加者の月の成長物語の検証。
nicoの心理占星術では、太陽と月は人生を通してのモチベーションと捉えていること、「月」に示される心の原風景が職業や生き方の選択に影響を及ぼしていることを確認しています。個人天体と呼ばれる5天体の中でのバランス、アスペクトなどから、その人の月がどのような成長の過程をたどってきたのか。
今月は、長らくお待たせしてしまった「柔軟宮の月」を取り上げました。nicoの公式ブログでもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
見逃し動画では全編(170分)を有料配信中です。
2月 三重円で今を知り、2023年をスケジューリングしよう2
結婚や出産、あるいは別離、病や死期など、ライフイベントに対する難しい質問に対し、心理占星術はどう対峙できるのか。
2月も前回に引き続き、シニア女性の未来づくりをテーマに取り上げました。
ご主人に先立たれ、しばらく落ち込んだ時期があったものの少しづつ元気が回復してきた中、これからの人生を一人でどう過ごしていけばいいのか。本当の意味での生き方についての提案をどうつくっていけるのか、その検証をたっぷり3時間行いました。
1月 三重円で今を知り、2023年をスケジューリングしよう
結婚や出産、あるいは別離、病や死期など、ライフイベントに対する難しい質問に対し、心理占星術はどう対峙できるのか。
73歳の女性から、病をもとにした人生のクロージングに対する非常に難しいお悩みを取り上げました。
しかし、チャートに向き合ってみると、寄せられたご相談とはまったく異なる欲求が現わされていました。その人が真に望んでいるのはクロージングではなく、これまでの経験をもってさらに新しいチャレンジをしたい、そのためにはどうしたらよいのか、という葛藤だったのです。
投げかけられた質問のままに答えを出そうとすると、チャートを見誤ってしまうような、そんな事例を目の当たりにした3時間。73歳というご年齢をもってしても、いま現在~半年先~二年半後を見据えた展望のシナリオをつくりだすことができました。
チャートへの向き合い方、占星術師としての望ましい態度など nico らしい提言にあふれ、ライブ参加の皆さまからも活発な質問が挙がり盛況となった回でした。